2019年度日本心理臨床学会自主シンポジウム

公認心理師時代におけるグループ・ファシリテーターの養成を考える

企 画 者:野島一彦(跡見学園女子大学)

司 会 者:野島一彦(跡見学園女子大学)

話題提供者:辻孝弘(大妻女子大学学生相談センター)、新村信貴(九州大学大学院)、西野秀一郎(跡見学園女子大学心理教育相談所)

指定討論者:岡村達也(文教大学)、吉村麻奈美(津田塾大学)

企画趣旨

(1)公認心理師の業務でのグループの貢献 

心理職の国家資格を定めた公認心理師法は、2017915日に施行された。その目的は、「公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、国民の心の健康の保持増進に寄与すること」である。公認心理師の業務は、①心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析、②心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助、③心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助、④心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報提供、である。

これら4つの業務いずれについても、グループは貢献できる。公認心理師はグループを用いてその実践を行うことが期待されているといえよう。

 

(2)グループを実践することへの動機・期待

 企画者自身がグループに関わり続けたモチベーションは、かつて大きく分けて3つあった(野島,1979)。①グループを体験することで自己成長したいという欲求、②福岡人間関係研究会(1970年発足以来、村山正治を中心として、エンカウンターグループの実践を行ったり、毎月の例会を開いたり、「エンカウンター通信」と呼ばれる機関紙を定期的に発行)の仲間とのつきあい・つながりの魅力、③研究者としてエンカウンターグループを研究のテーマにしているということがあった。ところで今日グループを実践することへの中堅・若手のモチベーションは、どのようなものであろうか。

 

(3)グループ・ファシリテーターの養成における留意点

 2013年に発足したグループ研究会では、ファシリテーター養成として、年に1回、中堅・若手のグループ実践者とベテランのペアでベーシック・エンカウンター・グループを実施してきた。

中堅・若手のグループ実践へのモチベーションを大切にしながら、時代の要請に応じたグループ・ファシリテーターを養成する上でベテランが留意することは何か。

今回は、グループワークがますます必要とされてくるであろう公認心理師時代の研修のあり方について、EG研修経験者とその研修担当者とで共に語り合う場としたい。

事務局

 

吉村麻奈美(津田塾大学)

 

スタッフ

・  野島一彦

 (跡見学園女子大学)

・  下田節夫

 (幡ヶ谷カウンセリングルーム)

・  岡村達也

 (文教大学)

 

・  吉村麻奈美

 (津田塾大学)

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