話題提供者:
足立知子(相馬広域こころのケアセンターなごみ)
小澤知子(認定特定非営利活動法人がんサポートコミュニティー/永寿総合病院)
1.企画趣旨
2018年にはいよいよ公認心理師が誕生する。公認心理師は汎用資格であり、いわゆる5分野やその他の領域で国民の心の健康のために貢献することが期待されている。
その心理実践は、二者関係の個人アプローチだけでなく、三者以上関係のグループ・アプローチにも期待されている。公認心理師の養成のための学部と大学院のカリキュラムをみると、学部では「社会・集団・家族心理学」、大学院では「家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践」という科目が入っている。
そこで本シンポジウムでは、公認心理師に期待されるグループ・アプローチをテーマに、これまでのいくつかの実践を振り返るとともに、今後の新たな展開について語り合いたい。
2.5分野におけるグループ・アプローチの実践
話題提供として、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の5分野におけるグループ・アプローチの実践を報告する。
(1) 保健医療/コミュニティ
小澤知子:がん患者やその家族のサポートグループ
(2) 福祉/コミュニティ
中地展生:不登校児や引きこもり青年の家族へのグループ
(3) 教育
吉村麻奈美:学生ベーシック・エンカウンター・グループ
(4) 司法・犯罪
足立知子:殺人被害の遺族のグループ
(5) 産業・労働
新田泰生:産業心理臨床における心理職の組織への関わり